過ごし方09

【ゆの香】日常から離れたレトロな空間で、看板ネコがあなたを待っている。

ゆの香は、可愛いネコと豊富な温泉が名物の旅館です。

3匹の看板ネコが、旅路で疲れたあなたを癒してくれる。
鉄輪は、人と猫が共存する街だ。数年前のある日、誰に連れられるわけでもなく、自らゆの香の門をくぐったカボスくん。『この子は招き猫よ。』という常連さんの一声がきっかけで、ゆの香の看板猫へ。現在、看板猫は3匹。彼らを目当てに訪れるお客様も多いと聞く。

和洋折衷。ゆの香独特の雰囲気に浸る。

旅館の隅々に残るゆの香の歴史。和と洋の文化入り混じる空間でタイムスリップ!

実は、「ゆの香」になったのは14年前のこと。以前は楽々園という名前で営業していて、当時の雰囲気が今も館内に色濃く残っている。宴会場に向かう途中に見えてくるのは広々とした談話室。大きなピアノや蓄音器、そしてバーカウンターも併設されており、昭和レトロな香り漂うリラックススペースとなっている。
大人数での温泉旅行といえば、大広間での宴会。そんな昔ながらの楽しみ方できるのも魅力。
開放感溢れる大きな宴会場を備えるゆの香では、バブル期には大勢の観光客がここで大宴会を繰り広げたそう。カラオケもミラーボールも揃っており、当時の賑わいが目に浮かぶ。

広々とした大浴場と、のんびり気分の家族風呂

旅の疲れを忘れさせる、開放感溢れる大浴場
看板ネコちゃんに負けない魅力満載の温泉は、大浴場と家族風呂がある。広々とした内湯と、開放感溢れる露天風呂も充実の大浴場。天然保湿成分であるメタケイ酸を多く含むお湯は、美人の湯とも呼ばれており、女性にも大人気だ。
選べる2種類の家族風呂で、大切な人との時間を過ごす
家族風呂の種類は2つ。敷き詰められたタイルが特徴的なレトロ風呂と、大きな壺に入って楽しむつぼ風呂。どちらも共に幅広い年代の人に人気があり、のんびりとした時間を過ごすことができる。もちろん、風呂桶はケロリン。

幅広い客層に合わせた5タイプの客室は全部で10室

カップルや家族に人気の新館と、1人旅に最適な旧館
ゆの香は、幅広い層のお客様に楽しんで頂ける宿である。大事な人との大切な一時や、家族で過ごす思い出の時間、または、1人でのんびり誰にも邪魔されずに過ごす時間。あなたの理想の時間を演出してくれること間違いなし。
和の雰囲気に、過ごしやすさを追求した部屋作り
ゆの香のお部屋は、全て畳の和室。部屋を開けると畳の香りが漂い、今日は旅行に来たのだと改めて実感。部屋によっては内湯も併設されており、大浴場に足を運ばずとも、好きタイミングで温泉を楽しむことができる。5名用と7名用の部屋がある。
湯治目的であれば長期滞在に適したレトロ館がオススメ
館内奥に佇むレトロ館は、創業当時より、全国から駆けつける湯治客をもてなしてきた。新館のお部屋のような広さはないが、ちょうど良いコンパクトさ。風呂とトイレは共同で、リーズナブルに宿泊できるプランとして若い人に人気がある。

看板猫たちが教えてくれた、これからのゆの香の在り方。

人と猫と共生する鉄輪だからこそ、ゆの香にできることがある
昔から猫好きだった訳ではないと語る女将の葛城さん。1匹の猫との出会いが葛城さんの思考を変え、ゆの香の未来をも変えてしまった。この街でできること。それは、保護猫と飼い主になる可能性がある人とのマッチング。同じ部屋で、共に時間を過ごすことで、猫と暮らす楽しさや大変さを知ってもらい、より幸せになれる猫や人を増やしたいと語る。

鉄輪エリアでも、ゆの香でしか味わえない時間が、ここにはある。

特徴的なレトロな雰囲気は、ここ鉄輪エリアの中でも珍しい。旧楽々園時代から残る旧館と、その後の時代を彩ってきた新館のコントラストが面白い。昔ながらの雰囲気を大切にしつつ、新しい文化は積極的に取り入れている。日本国内を見渡しても珍しい、看板ネコちゃんたちと触れ合う時間を楽しみに、一度訪れてみてはいかがだろうか。

紹介したスポット

鉄輪ツーリズム事務局
2020年4月11日
取材・執筆:深川 謙蔵 
撮影:平末健人
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